SSブログ

古(いにしえ)の旅路を歩いて・・・ [とある風景]

CIMG0717.JPG

古の路(いにしえのみち)・・・ 

この参道から先人達は歩きだし、目指しました。 今回は少し歴史に触れながら、足を進める事にしようと思います。

今回のテーマを今一度整理してみる

①古の旅路を歩く。
②夏の終わりのエコロジー
③ワインをもらう
④リフレッシュ

そんな訳で、向かった先は、山梨県富士吉田市。
信仰登山として長く崇められてきた霊峰「富士山」です。

CIMG0719.JPG CIMG0718.JPG

今まで富士山には2度登頂した事があって、1度目は河口湖口から登り、また河口湖口に下りてきて、 2度目は富士宮口から登り、須走口に下りてきたというものだった。 両方とも五合目まで車で行き、そこから山頂を目指し下山するという、今は広く親しまれている登山ルートでした。

CIMG0723.JPG

今回は、古の路を歩くという目的があるため、古くから富士登山の基点とされていた、富士山麓にある北口宮浅間神社にお参りして登り始める、吉田口からのエントリーとしました。

この北口宮浅間神社は、110年、日本武尊(ヤナトタケルノミコト)が東方遠征の折に、大塚丘より富士山を遥拝し「富士には北側より登拝するのが良い」として、祠と鳥居を建てたのが始まりと云われている・・・。
らしいです(^^)

CIMG0724.JPG

標高860m 吉田口登山道入り口。

CIMG0725.JPG

でわ、目指せ3776m! AM11:30
いざ出発です。

CIMG0729.JPG 

この祖霊社という左手から吉田口が始まります。

CIMG0730.JPG

浅間神社を出発して20分位歩くと吉田遊歩道入り口に着く。
これより標高1100m「中の茶屋」まで、2.1キロ70分。

吉田口登山道は、昔は主要な登山口だったけど、今は5合目からの登山が主流になり、すっかり寂れていて、登山客は僕1人です。
この登山道の左手に沿って車道も整備されているのですが、今回はあえて、自然道を進みました。 歩けど、歩けど「中の茶屋」が見えてこない・・・。 

CIMG0732.JPGCIMG0735.JPG

すげー遠かった・・・ ここまでの所要時間は1時間30分。
1時を少し回った所。
手打ちそばという言葉に思わずのれんを潜りそうになったけど、母親におにぎりを作ってもらってたので、向かいのベンチで昼食・・・。
開けてみてビックリ。
小さなテルテル坊主が入っていた(^^)
母親はこういう事するのが、結構好きなところがある。

CIMG0734.JPG

お腹もふくらみ再度出発。
ここから標高1300mm「大石茶屋」まで2.3km 65分。
その先「馬返し」まで1.5キロ 25分。
順調に行けば1時間半で馬返しだ。
もうこの時点で、汗だくで、結構足に来ている。
少し歩いては休憩して、また少し歩いては休憩の繰り返し。
テクテクと歩いていると目の前に鹿の親子が!?

CIMG0739.JPG

左の草かげで、何か食べている小さいのが子供?
本日、2度目のビックリ(^^)

でも、鹿が出てきた事によって、さっき途中で見た「熊出没注意」の看板が妙に現実味をおびてきて怖くなってきた・・・。 急げ・・・

やっとの事で、標高1430m「馬返し」到着。

CIMG0743.JPG

つーか、ここまで遠すぎだよ。(^^;

CIMG0741.JPG

赤い点が「馬返し」 

CIMG0745.JPG

いよいよ本格的な「古の路」の入り口です。

ちなみに、富士山信仰が本格的に始まったのは平安時代で、江戸時代には富士講という宗教集団があり、富士山信仰が全国に広まっていって一大ブームになり、健康や幸せ、一家繁栄などの現世利益を得ることが出来るとされていたので、我先に登山回数を競うように登っていったみたいです。

この路の横に、数々の石碑が立っているんですけど、その石碑には「登山三十度大願成就」と書かれているものや、八十八度大願成就と彫られている石碑もありました。
多い人では245回登った人も居るみたいです。

CIMG0748.JPGCIMG0750.JPG

禊所(みそぎじょ) これより先は聖域とされていたので、ここから先に進む者は、ここで身を清めてから入山して行くみたいなので、一応、気持ちだけは神聖な気持ちで入山です(^^)

CIMG0752.JPGCIMG0755.JPG

PM2:40分 標高1520m 一合目 
「鈴原天照大神社』に到着。
予定より約2時間30分遅れで到着・・・。
というのも、三連休の初めで、中央高速自動車道が大渋滞で、大幅に登山開始時間が狂ってしまったのです。ヤバっ・・・

CIMG0759.JPGCIMG0763.JPGCIMG0767.JPGCIMG0768.JPG

二合目 標高1700m  富士御室浅間神社
三合目 標高1840m 
見晴し茶屋
四合目 標高2100m 小さな、祠(ほこら)
四合五尺 標高2150m 御座石

明治時代の初めまでは、女性はこの御座石までしか登れず、男性も修行が必要だったらしいです。

渋滞で失った時間を取り戻そうと、クツ紐が緩んでいるのも放っておき急ぎ足になる。 しかし、この事が元で、後に思わぬ事になっていくとは・・・。



CIMG0775.JPG

五合目 標高2305m 「佐藤小屋」に到着。
「中の茶屋」を出発してから開いている売店は、この佐藤小屋までないのも結構キツイ。

CIMG0779.JPGCIMG0780.JPG

六合目まで行く途中に、日蓮上人が修行したといわれている場所があり、立派な銅像が建っている。
日が傾きだし、霧が出てきた。 

CIMG0787.JPG

富士信仰登山としての歴史を感じさせてくれた吉田口登山道も、六合目(標高2390m)で、河口湖口登山道と合流する。
これより、今回お世話になる山小屋のある七合目(2700m)の鎌岩館さんまで約一時間半かかる。 実はこの時右足付け根から股関節がすげー痛かった。 クツ紐が緩んでいて靴ずれをおこし、かばって歩いているうちに耐え難い痛さになっていた。 風も強くなってきて肌寒い。 とりあえず山小屋まで行けば風も避けられて暖も取れる。 
こうなったら、得意の「ゆっくりでも良い、一歩一歩登ればいいさ」作戦を実行。 

空を見上げると、十五夜お月様の一日前だけど、
まん丸なお月様が顔を出していた。 

CIMG0789.JPGCIMG0792.JPG 遠くに七合目山小屋が見えている

初めて登った時は夜間登山だったんだけど、その時も感じたのが、標高2000m以上で見る夜空は、星との距離を実際に感じる事が出来た。 

太陽の十分の一の明るさといえ、実際の登山道は写真より暗いです。 

完全にスタートからつまずいた・・・
山小屋に着いたころは、あたりは真っ暗。
1番遅いチェックインとなってしまった

出発地の浅間神社から通常だと、6時間で登ってこれるらしいけど、約7時間半も掛かってしまった。 六合目からも2時間掛かったし・・・。 
事前連絡より一時間半も遅れていたけど、温かいお茶をだしてくれました。 山小屋での説明を聞いている途中に、食事が運ばれてきた。 というのも、山小屋の夜は早く、消灯は8時だからあまり時間がなかったからかな? 

CIMG0795.JPG

すごいボリューム! 今日3回目のビックリ! 
カレーライスと紅鮭はサービスらしい。
山小屋の営業は明日で終わり。 
余っちゃたのかな?(^^)

食事を終え、澄んだ空気を吸いに外へ・・・。

すげー「古の路は長かった・・・」

山頂方面を見ても八合目までしか見えないが、頂上が遥か遠くに感じる。 明日登れるのだろうか? とりあえず、マッサージをして、寝るまでに出来るだけケアして一晩寝てみて決めることに。 
起きた時の症状が不安だけど寝る事にします。

CIMG0804.JPGCIMG0805.JPG

パッチ、パッチっと、炭のはじける音がなんともいえない。
少しの間 暖をとり、長い長い一日目が終わりました。

あ~、足が痛い・・・

明日の朝は4時半起床です。



 


nice!(4)  コメント(6) 
共通テーマ:旅行

nice! 4

コメント 6

みちあき

雲の中を下に降りていく、あの記憶は、今も目に焼き付いています。同時進行ですよね、どうぞお気をつけて、、。
by みちあき (2008-09-18 08:43) 

えどもん

何が素敵って、
おにぎりの中のテルテルボウズ!!
これ感動だな。 ふっと笑顔がこぼれちゃう。
by えどもん (2008-09-18 10:17) 

マリンかもめ

こういうルートもあったんですね。

by マリンかもめ (2008-09-18 11:09) 

鈴木浩司

>みちあきさん
無事下山いたしました。ありがとうございます。
みちあきさんが登った時、もあいにくの天気だったんですか?
スカッと晴れてくれれば、夕方雲に映る影富士というのが見えたらしいです。残念(^^)

by 鈴木浩司 (2008-09-19 19:46) 

鈴木浩司

>えどもんさん
うちの母親はこういうのが結構好きなんですよ。
フランス大会の時に、カズと北澤の新聞の切り抜きが入ってた時には、胸が締め付けられました(^^)
テルテル坊主を見たときは、気が張ってたけど穏やかな気持ちになれました。
by 鈴木浩司 (2008-09-19 19:49) 

鈴木浩司

>マリンかもめさん
あまりにも長かったです(^^;
やっぱり頂上を目指すなら五合目からがいいかも(^^)
でも、良い経験になりました。
by 鈴木浩司 (2008-09-19 19:51) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。